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理想と偽装の向こう側

第11章 亀裂

部所に戻り、樋口さんたちにお土産を配った。



「広報の元木さんからです!」



樋口さんが笹団子の笹を剥きながら、



「なべちゃ~ん、モッキーどこ行ったの?」



「新潟ですって!」 



「いいな~!お米美味しかったかな?」
「ははっ!そりゃ美味しいでしょ!」



「知ってたら柿の種も頼んだのに~!」
「わざわざ?」



「違うんだよやっぱり~!柿の種ストラップとか付いてるんだよ!」



「ははは!それは見たいかも!井関さん、お茶淹れますね!」
「あら、有り難う。」 



「みなさんの分も淹れますね~!」



「なべちゃん、何か良いことあったの?凄い楽しそうだけど。」



笑いながら、



「え~?別に、笹団子美味しそうだからかな~。」



「ははははっ!花より団子だね~。」
「そうそう!色気より食い気!」



中身が空っぽで、何も考えてなかった。



私イマ上手ニ笑エテルカナ?



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