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理想と偽装の向こう側

第10章 信頼と疑惑

部屋を出ると、元木さんが声を掛けてきた。



「渡辺さ~ん!これからも色々宜しくお願いします!」



女の子らしい甘いキャラは、天然なんだろう。



見た目もフワフワ柔らかい感じだ。



「こちらこそ!期待してますので!」



「え~!緊張します~!」



「ははは!元木さんなら、大丈夫そうだよ。面白い広報待ってます!」



「は~い!今度、関係者全員集まって、ミーティングですよね~。それも、緊張しちゃいますよ~。」



「そうだね…。各社の腕利きの人たちが、集まるからね」




「カッコいい人、いますかね~。」



「はははっ!合コンじゃないんだから、ダンディーな方々が多いよ。それも既婚者!」



「残ね~ん!」



そう…その日は、嘉之も顔を出す。



仕事で顔を合わすのは初めてだ…無事に終わるといいな…。



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