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理想と偽装の向こう側

第10章 信頼と疑惑

野菜スープと豆腐ハンバーグとお粥を用意した。



とりあえず、胃に負担がなさそうなものにしてみた。



お風呂から出てきた嘉之が、



「旨そう…。」



笑顔で言った。



「今日は、アルコール抜きでいいよね。」
「あぁ…。」



烏龍茶をコップに注いでテーブルに置く。



「お口に合うか、分かりませんが…。」
「いただきます。」



箸を持って両手を合わせた姿に、妙なところで、礼儀いいよね…。



「味、大丈夫かな?」



「あぁ、凄ぇ旨いよ。」
「ほ、本当に!?」




真剣に聞くと、



「自分で、食ってみな!」



屈託なく、満面の笑みだった。



私ゃそれで、腹いっぱいだよ~。



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