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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

広げたビニール袋に、うどんの生地を入れ床に置く。



「は~い!こっからが本番!香織ん上に乗って!」



「乗る?このうどんの生地にですか。」



指を差して、問いかけた。



「そうそう!上で足踏みすると、絶妙なコシが出るんだよ。女性くらいの体重がちょうどいいんだよね。」



「はぁ~。」



てか、あなた本当にサラリーマンですか?



とにかく、これを踏まない限りは先に進まなそうだ。
そっと、足を乗せたが平らじゃないし、ムニムニしてバランス取るのが難しい。



「掴まって~。」



小田切さんが、両手を差し出した。

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