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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

土曜日の朝


簡単には、つまめるようなポップコーンやジャンクな食べ物を用意する。



「お昼は、宅配ピザでも頼もうか。」



妙に無邪気に小田切さんが、そう言った。



何を観るかは、アミダくじ。 



一本観ては、少し休憩を入れて本当に朝から、ぶっ続けで観ていた。



ある意味、分かりやすい現実逃避なのかも。



四本目終わったら、若干クラクラしてきた。



「一日続けてって、結構キマすね…。ただ、ぼぅ~と観ちゃいました。」



「はは、そうだね。でも、映像を楽しむだけもありじゃない。」



「そうですね…。」



余り考えさせないように、してくれてるのかな?



「ラストは、ホラーが残りましたね。」



「そうだね…。ちょっと、ビールでも飲もうかな…。香織んも飲む?」



「じゃぁ…一本だけ。」



「一本でいいの~?」



からかうように笑いながら冷蔵庫に取りに行く小田切さん。



でも、いつものテンションより低い気もするけど。 

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