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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

「滝島さん…これは小田切さんなりの愛情表現かと…。」



その瞬間、二人が固まる。
あれ?ちょっと腐女子テイストだったかな。 



「渡辺さんキテるね…。」



「香織ん、そっち好き?」



「えっ!小田切、今なんて言ったの!?渡辺さんを香織んって呼んでるの!」



「うるさいなぁ!なんて呼ぼうと俺の勝手だろ!」



「照れてる!照れてるぅ~!渡辺さんは、なんて呼ぶの?」



「えっ!私は『小田切さん』ですよ。」



「普通だね。志信ぅ~とか、信リンとかで呼んでやって!喜ぶから!」



「喜ばねぇよ!」



信リン…ないな…。



「だから、お前が絡むと嫌な予感するんだよ。ほら、携帯鳴ってるぞ!」



「あっ!マジっ?嫁さんだ!何かあったかな?ちょっと出てくるわ。」



そう言って電話をしに、席を離れる滝島さんを眺めながら



「滝島さん、面白いですよね。」



「香織ん!」




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