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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

「っ!!!」



小田切さんの声に驚いて叫びそうになったが、店中に響くのでなんとか堪えた。



「お待たせ~。」
「小田切さん!」



「香織ん、サスペンス派なんだ。俺何にしよっかな。」



私が驚いたのを気にもせず、作品を選びだす。



「お薦めは?」



「えっと…無難なのは推理ものなんですが…。」



上の棚にあるのを取ろうとしたが、若干届かない。



「これ?」



ヒョイと小田切さんが、取ってくれた。



身長160cmの私を基準にしたら、小田切さんは180cm近くありそうだ。



「はい。ありがとうございます。小田切さん高いから、簡単に取れますね。身長いくつなんですか?」



「175cm以上くらいかな~180cmもないけど。」



適当だな~。



余り基準にしたくないけど、嘉之が182cmあった。



細身だったから厳つい感じじゃなかったけど、小田切さんは細すぎず、スタイルが良いのが分かる。



普通にカッコいいのに…
『よ~ん!』とか、違和感ないのは、小田切節に慣れてきたからだろうか。


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