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理想と偽装の向こう側

第21章 逆転

「な…ん…。」



「シエロのダークグリーン…。」



君が消したくても、薄めたくても、出来なかった深い闇。



「気付くだけじゃ…ダメだね。」



「あっ…。」



泣きそうな顔をしている。



もっと深く、入り込んであげれば良かった…。



今の小田切さんとの様に…堕ちてく闇の中に希望があったのかも。



「香織…。一緒に…」



「嘉之…やっぱり、イタリアには行けない!小田切さんは、私が守るから!何されても変わらない!」



私は全魂込めて、言い切った!



嘉之は怒りで顔が歪んだ。



「この状況で、そんな強気に出れるのかよ!」



「なれるわ!」



正直、まだ怖いし、何の根拠もない、ボロボロにされるかもしれない。



でも、小田切さんを守る為なら、何でもしてやる!



ただのど根性でしかない!

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