
乾いた空
第3章 三章
「実はよぉ、後で知ったんだけどよ、俺みたいな何も無い前科持ちの殺人犯に主人もよく協力してくれたなと思ったよ。
まぁ、患者を勝手に殺されちゃあ、マスコミみ大騒ぎだし、あちらも黙っちゃいないからな。
でもよ、俺はなんだかんだの罰や抹殺されても可笑しく無いんだよ。
ある日よ、主人が例の病室で笑いながら言ったわけよ、
「あの人(政治家)はこちらの知らなくても良いことを知ってしまって、下手な演技で知らないフリをして頂いてくれておりましたが、なんたってドス黒い方ですからね。
いつ脅されるか分からないという判断が下されたのですよ。」
だってよ。
そんなときに俺が登場したわけだ。
タイミングって、あるんだよな。」
Sは吸い込んだ煙をおもいっきり吐き出しては
「あんたも発散出来る事を見つけたほうがいい。でないと、ずっと悪夢に魘される」
と真剣な顔で言い出した。
