
乾いた空
第2章 二章
最上階へ行くと1番奥の木目の大きく豪華な扉を開けると、1人だというのに、高級ホテルのスイートルームにいるような広くて、豪華な部屋で、部屋中に花束が置かれていた。
辺りを見回すと、
白髪だらけのすっかり老け込んだ母の姿が見え、目が合った瞬間、泣きながら僕を抱きしめた。
何を言っているのか分からなかった。
きっと、
有能な配偶者がいなくなるのが不安なのだろか。
あまり一緒にいることの無いこの夫婦にそれ以上のものなどあるのだろか?
僕はこの不思議な状況に戸惑いを感じることしか出来なかった。
