
乾いた空
第2章 二章
女の子……
僕の娘………
サキが亡くなったことすら信じられないが、更に娘がいることも信じられなかった。
僕はサキの荷物を受け取り、お墓があるとその親戚がいる場所を聞いては、呆然としてしまいながら、旅館を後にした。
女将は心配しては、一先ず、ここで休んで行かないか?と言われたが、今の僕には何も耳に入らなかった。
呆然と何も食べずに歩き続け、電車を何本か乗って降りたら、海沿いにあるサキのお墓の前だった。
少し冷たい秋の風が追い風となっては、背中を押し、海鳥の泣き声が響いていた。
