
乾いた空
第2章 二章
家に着くなり、アメリカ行きのチケットが用意されていた。
父が言うには日本の大学では無く、海外でのグローバリズムを体で感じて身に付けて来てほしいとのことだった。
僕が日本に居たら不安なんだろう。
こんな家に居たくない僕には好都合だった。
サキがいないんだから、何処に行っても同じだった。
でも日本に出る前にサキの姿を見たかったが、結局見れなかった。
何故か母は彼女の場所を知っていて、手紙でずっと札幌にいると教えてくれた。
サキは向こうに住むつもりで一緒に行ったのだろうか。
それとも、途中向こうに住もうと思ったのか、僕には分からない。
