
乾いた空
第2章 二章
居なくなったのが、心配だったらしい。僕は家に帰る気は全く無い。
この時、ドアを開けてしまったサキに不安を感じた。
母は僕の顔を見るなり泣きじゃくっていた。
まるで子供の様だった。
部屋の端にいるサキも泣いていた。
僕は母を放っておいては、サキを抱きしめようとすると僕の手を突き放し、
「帰って、
貴方は私と一緒に居るべきでは無いわ。」
僕はその一言で頭が真っ白になった。
一生懸命反論したが、全く聞いてくれる様子は無い反面、母は僕の脚にしがみついては"お願いします、帰って来て下さい。"と泣き叫ぶばかりだった。
