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S×強気で恋になる

第57章 遠くなった俺



んっ・・・・


っ、足重い・・・



は?なにこの先生俺の足枕に寝てんの


涙・・・?




なんでかわからないが
拭いたくなり
手を伸ばしていた


頬に触れて涙を拭うと
目を覚ましたのか
目が合う



ビクッと震えて俺が手を離すと
手を掴まれた


「なんか思い出したか?!」
「つ、だから何が!?あんた、俺の整形の先生だろ?っ、いた!!!叩くなよ!!!」

「うるせー。帰るぞ。誰の金で泊まってると思ってんだ。」

まだぼーっとしている
純平の腕を掴み車に乗せる

「っ、てめ、引っ張んな!!!」
「黙れ。俺に逆らうな。お前は俺のモノなんだから。忘れたなんて言わせねーぞ。」
「そんなこと言われても、俺はホモじゃねぇ!!」

プチっと脳で何かが切れるのを
必死に我慢する


お前のことあんあん言わせてる動画見せてやろーか!?
あ?!


写真いっぱいあんの
お前の前でひろげてやろーか!?


胸のピアスも忘れたのか?!
今日風呂入ったら絶叫しそうだな、胸みて



そこまで考えたところで

ー優しくしろよ?


という和也のことばを思い出す



っ、無理矢理抱くのは明日だな



怒りにまかせて運転している俺にビビったのか、純平が怒鳴っていた


「お前!!!速度守れよ!!!っ、も、降ろせ!!」
「はいはい。うるせーな。帰ったら風呂入るからな。頭洗わせろ。」
「なんで!?っーか、俺の家に来んなよ!!」
「ばーか。お前は忘れてるけど、今お前の家に一緒に住んでたの。頭洗うのは、切創縫ったとこお前ゴシゴシしそーだから。不器用だろ。頭だけ洗うだけだ。俺と一緒に住んでたことも忘れたのか、さすがアホ犬。」
「はぁ?・・・・・・。」


俺が忘れてると言ったからか
マンションに着くまで
純平は外を見たまま一言も喋らなかった


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