
S×強気で恋になる
第53章 新鮮
ただいまー・・・
クツを脱いでもう俺の家と化した
純平の部屋の廊下を歩く
ガチャっと扉を開けてリビングを覗くと
純平がソファーで寝ていた
ったく・・・
風邪引くだろ
・・・ラップかけた飯?
なにこれ、こいつ俺の分も作ってくれたってこと?
俺の真似かー?
メモまで残して・・・
ーお疲れ。作ったから、食べれたら食べて
か・・・。
どんだけ愛しいんだお前は・・・
ごめんな
ソファーの下に座り、もたれかかりながら手を握る
とすぐ純平が目を覚ました
「・・・・あ、・・おかえり・・」
「うん。飯ありがとな。」
「・・・・どこか行ってたのか?」
「・・・・・病院・・だ。」
「・・・・そっか。俺、ベットで寝るわ。おやすみ・・・・」
そう言って立ち上がる、純平の腕を掴む
なんとなく捕まえないといけない気がした
病院じゃねーこと、気付いてる・・・?
そう思いながら、何て言っていいのかわからないまま
寝室へ行こうとするのを阻止する
「なに?」
と、俺がそう思うだけかもしれねーが
少し覚めた顔で見られ俺は言葉を返せなかった
「・・・・昼飯は・・・一緒に食べような」
「・・・・。」
バタンと寝室のドアが閉まり、
俺は深呼吸してソファーに座った
閉じていた携帯を開くと
メールが来ていた
ー仕事中か?いつ帰ってくる?待ってるから、無理すんなよ。
・・・・んだよ
飯まで作って
メモまで残して
はぁ・・・
ごめん
