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S×強気で恋になる

第70章 出張大波乱!



「ねーねー和也・・・聞いてるー?なぁ、聞いてるのかー?」

そう言って、顔を斜めにして俺の方を見る純平にため息をつく

真ちゃんも藤間もどこ行ったんだよ
遅すぎ・・・

純平酔っ払っちゃったし
何度も何度も同じ話ばっか

七瀬からは返信・・・こねーし

出張日が木曜だったから
土日ゆっくりして東京帰るにしても
一応社員として心配っーか
なんか俺もあんとき一杯飲んだだけで
体熱くなって眠くなってフワフワして
変だったんだよ

そう思うと、鞭で執拗に叩かれたことを思い出し
体が震えて俺は俯いた

「んー、・・・和也?泣かないでー」

ずーっと独り言を言ってんのか
俺に喋りかけてるのか
ケラケラしていた純平が
俺が俯いただけでそばに駆け寄ってくる

「・・・純平、すげーな。」
「あはは、んー抱きしめたら、安心した?嬉しい?」
「嬉しいよ。俺の気持ちがわかったのか?」
「わかるわかるー、俺も・・俺もぎゅーしてほしー」
「ん。ぎゅー・・・・もういい?」

そう言うと、また俺から離れて
さっき座っていたソファーに戻り
またワインを口に運んだ

よく飲むなー・・・
だけど、すげーにこにこしててなんか可愛い・・・

そう思いながら俺も酒を飲むと
純平の携帯が鳴った

「んー?和也でてー・・・なんかー・・・」
「はぁ?・・・隆彦からだぞ」

なんで?隆彦?
そう思いながら、純平の方をみると
純平も首を傾げていた

「んー?俺ー?・・・出といてー・・・隆彦こわいからいやー」

そう言って、布団に隠れる純平の横に行き
泣きそうになっているのをなだめながら
携帯にでた


純平は隆彦が嫌なのか
俺が携帯に出ると同時に
耳を両手で塞いで俺の脇腹に顔をうずめていた

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