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?…好き…?

第13章 もう…

気がつけば、もう、日は完全に落ちてしまっている。
真っ暗だ…
ダメだ…
ダメだって…
何考えてるんだ…
俺は…
あぁっ…
でも…
初めて…
彼女と…
Kissをしたこの場所…
あの時と同じ…
右側からの…
彼女の横顔…
暗がりに…
ぼんやりと浮かんで…
やっぱり…
カワイイと…
俺は、窓の開いたドアの上から、上半身を車内に突っ込んだ。
彼女の両手を握った。
彼女を…
見つめる…
円らな瞳で…
彼女もこちらを見る…
ダメだっ…
抑えられないっ…
高鳴る鼓動…
彼女の両手を握ったまま…
そっと…
Kissをした…
いっそ…
『やめて』と拒んでほしい…
彼女の唇から…
離れた…
彼女は…
何も…
言わない…
彼女の両手を更に握りしめ…
確かめる様に…
もう一度…
Kissをした…
そっと…
唇を離し…
彼女を…
見つめる…
「それじゃ…帰るね…」
「じゃぁね…」
手を離し、上半身を外に出した…
彼女の車に…
彼女に…
背を向け歩き出す…
分からない…
彼女の…
気持ちが…
そして…
自分の心が…
自分の唇を…
指先でなぞる…
駅までの道中、ずっと繰り返し繰り返し、同じことを、考え続けた…
彼女は、何故、俺と一緒に過ごすのだろう…?
俺は、確かに、そういう時間を、望んでいる…
でも…
彼女の方は…?
何故…?
遊びだから…?
そうかもしれない。
深く考えている方が、馬鹿げているのかもしれない。
でも、だからこそ、拒むことも、簡単に出来るんじゃないか…?
何で、彼女は、ドライブへ誘う…?
Kissさえも受け入れる…?
このあいだの反応で、もうないと、俺には思えていた…
なのに…
Kissを受け入れる…?
遊び慣れているから…?
それくらい、どうってことない…?

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