
?…好き…?
第32章 ドライブ…
やっとの思いで車に辿り着く。
いや…
違う…
頭の中で渦巻くクエスチョンマークと、ずっと格闘しているまま。
景色も目に入らず、ワケも分からない内に、駐車場に着いていた。
これから、運転して帰ると言うのに、大丈夫なのか…
俺は…?
落ち着け…
落ち着くんだ俺…。
運転席のドアノブをゆっくりと握り締め、ロックを解除する。
続いてドアノブを引き、ドアを開けて…
一連の動作が鈍い。
まるで、高熱を出して薬を飲み、もうろうとしているかの様な動きになっている。
それでも俺は運転席に乗り込み、エンジンをスタートする。
帰るんだ…
家族の元へ…
何時もの、平和な環境に…
もう、今日の事は考えるな…
そう思う頭と裏腹に、全てを思い出してしまう心…
運転をする彼女の横顔…
シフトを握る、身長の割りに小さな手…
『待ってなさいよ』
と言った、彼女の笑顔…
成長した彼女の赤ちゃん…
なついて話し掛ける彼女の上の子…
彼女との時間(とき)は、終わった。
もう自分の車に乗り込んで、現実へといい加減戻らねばならないのに…
何故だか本来の俺に戻らない。
本来の俺…
本来の俺ってなんだ…?
浮気した事を隠し、その相手と過ごして、家に帰って平気な顔を装って、家族と過ごす俺の事か…?
なんて最低なのだろう。
なんで今日は、そんな事ばかり、思うのだろう…?
もう…
ワケが分からない…
ともかく…
それでも帰るんだ…
帰らなきゃ…
そんな最低な俺を、知らずに信じて、待っている家族の元に…
ハンドルを握り締め、サイドブレーキを解除する。
シフトをドライブに入れ、アクセルを踏み込んだ。
我が家へと、帰る為に…
妻と、子供達の待つ、我が家へと……
いや…
違う…
頭の中で渦巻くクエスチョンマークと、ずっと格闘しているまま。
景色も目に入らず、ワケも分からない内に、駐車場に着いていた。
これから、運転して帰ると言うのに、大丈夫なのか…
俺は…?
落ち着け…
落ち着くんだ俺…。
運転席のドアノブをゆっくりと握り締め、ロックを解除する。
続いてドアノブを引き、ドアを開けて…
一連の動作が鈍い。
まるで、高熱を出して薬を飲み、もうろうとしているかの様な動きになっている。
それでも俺は運転席に乗り込み、エンジンをスタートする。
帰るんだ…
家族の元へ…
何時もの、平和な環境に…
もう、今日の事は考えるな…
そう思う頭と裏腹に、全てを思い出してしまう心…
運転をする彼女の横顔…
シフトを握る、身長の割りに小さな手…
『待ってなさいよ』
と言った、彼女の笑顔…
成長した彼女の赤ちゃん…
なついて話し掛ける彼女の上の子…
彼女との時間(とき)は、終わった。
もう自分の車に乗り込んで、現実へといい加減戻らねばならないのに…
何故だか本来の俺に戻らない。
本来の俺…
本来の俺ってなんだ…?
浮気した事を隠し、その相手と過ごして、家に帰って平気な顔を装って、家族と過ごす俺の事か…?
なんて最低なのだろう。
なんで今日は、そんな事ばかり、思うのだろう…?
もう…
ワケが分からない…
ともかく…
それでも帰るんだ…
帰らなきゃ…
そんな最低な俺を、知らずに信じて、待っている家族の元に…
ハンドルを握り締め、サイドブレーキを解除する。
シフトをドライブに入れ、アクセルを踏み込んだ。
我が家へと、帰る為に…
妻と、子供達の待つ、我が家へと……
