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?…好き…?

第31章 帰り道…

「なんかさ、深い意味がないのは、分かってるけど、『お父ちゃん』って言われて…、照れちゃった…、って言うかさ…」
何で俺は、彼女にこんな事を言うのだろう…?
「何で照れるのよ?(笑)」
○○さんは、お兄ちゃん。
俺は何なのだろう…?
やっぱりそれを、訊きたいのかも知れない。
「いや…、あの状況なら、ね…、とは思うけど、さ…、ワザワザ『お父ちゃん』って言わなくても、ただ『持って』って言えば済むし、それに前、俺達どう見えるカナ?って話した時、アンタ『姉弟』じゃない?なんて言ってたから…、ちょっとびっくりしちゃって(笑)」
そう、以前彼女に『姉弟』に見える、と言われた。
『夫婦』とは言われなかったのだ。
それは、俺にとって、少しばかり悔…???
………
…俺…?
………
「あれは…、『お父ちゃん』が一番いいかな?って思ったんだもん(笑)」
「ん、まぁ、そうだよね…(笑)」
…俺…
…喜んで…?
そうこうしている内に、煙草を吸い終えてしまった。
少しばかり寒かった。
そして、まだ離れたくなかった…
「もうちょっとだけ、話そうか?いい?」
「うん」
彼女も、今日は時間に追われていないらしい。
いや…
寧ろ、焦っているのは、俺だ…
正直、妻の追求に、そろそろビクついていた…
でも…
なのに…
………
車に乗り込んだ。
俺は、残り僅かな時間を焦る様に、又彼女の手を握った。
「だからさ、俺が訊きたいのは、こういう事、してていいのか?って事、最近何もしてないし…、こういう事、そっちからしてこないし…、どこまでしていいか、分からない、って言うかさ…、今も…、俺は異性なの…?」
言ってしまった。
この答えを聴いたら
もう…
ダメかも…

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