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?…好き…?

第28章 どうしたい…

その日、メールの返信は無かった…
……………
翌日、彼女は休み、俺は夜勤だった。
その時も、やはりメールは来なかった…
彼女に会ったのは、その夜勤が明けた朝だ。
一昨日の事が、頭から離れなかった。
彼女は、メールも返してくれなかった。
どう接していいのか、全く分からない…
幸い、俺はもうじき帰る。
適当に、挨拶だけしてりゃいい。
そう思った。
俺は、仕事を終え、一服して帰るつもりだった。
「さぁて、一服して帰ろ」
誰に言うともなく、俺は言った。
喫煙所に行き、煙草に火を着けた。
すると、勤務開始から僅か一時間程の彼女が、俺を追って来たかの様に現れた。
「何サボってんだョ(笑)」
「いいじゃない(笑)」
正直、俺は戸惑っていた。
この台詞を自然に言えたのさえ、不思議なくらいだ。
「こないだの帰りさ…」
戸惑いながら、話し始めた…
「アナタこの前、どうして怒ってるみたいに、ズンズン行っちゃったのよ、後ろにアタシが居るのに、存在に気付いてくれないのぉ?って思ったわよぉ」
後ろに居た…?
「ちょっと待て、全然気付かなかったし、メール読んだ?」
「メール?あ~、世の中にはそんなモノもあったわねぇ」
「一緒にならない時は、ならないもんだね、って、メールしたんだよ」
「そうだったの?」
「忙しいのも、アンタが携帯見ない時は見ないのも、分かってるけどさ…、携帯は目覚まし時計じゃないっての…(笑)」
「てっきり、なんか怒って無視してるのかと思ってたわよ」
「駐車場で車に待ってたのに、声も掛けてくれないから…、つまんないな、って思ってたのに…」
煙草を吸う彼女。
俺は、思わず横から彼女の腰に手を廻し、自分の方に引き寄せた…
「怒ってなんか…」

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