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?…好き…?

第28章 どうしたい…

それから暫く経ったある日の事…
俺は、休みにもかかわらず、部署の業務ではなく職場全体の委員会の仕事で、日中職場に行かなければならず、向かった。
職員駐車場に着く。
シフト表通りなら、出勤している筈の、彼女の車がない。
…?…
日中移動したせいか道路も空いていたので、委員会の仕事まで時間的に少し余裕があった。
ここ暫く、彼女が産休から復帰してからは、彼女が忙しいと思うのもあるが、やはり彼女の俺に対する考えが分からず、電話などする事を躊躇っていたのだが、この時は何故か迷わず彼女の携帯にダイヤルした…
「もしもぉしぃ」
「今日、俺委員会の仕事で職場来たんだけど、車無いなあって思って、今日休みだったっけ?」
「○○ちゃんが熱出して、保育園行けなくてぇ…」
「マジで~、相変わらず、大変だなぁ…」
「アナタ、委員会って、電話してて大丈夫なのぉ?」
「あぁ、うん、少し早く着いて、時間あるんだ」
「アラ本当~、アタシがその辺に居れば、暇つぶしになったのにね~(笑)」
「あははっ、そだね」
「だけどさぁ~、久しぶりに2人いっぺんに、1日中家で、買い物にも行けずに看てたら、疲れちゃう、気が狂いそぉ」
「ははっ、アンタ家に閉じ籠ってんの嫌いそうだもんな」
それから、俺の時間が来るまで、ずっと話をしていた。
話の流れだったのだろうか、どういう訳か彼女は、今まで俺が聞いたこともなかった、自分の兄妹の話までしてきた。
彼女の両親は離婚している。
その為に兄妹達とのことも、色々複雑らしい。
そんな事まで、俺なんかに話してくれるのか、そう思えた。
「アンタ姑さんとも色々あったよな…、それなのに自分の家族まで…、それに…、自分の身体も…、なのに…なのに、アンタいっつも笑顔で…、アンタホンットに強い女(ひと)だな…」

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