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?…好き…?

第27章 復帰…

ふっ、と我に返った。
何を舞い上がっているのだろう。
別に、彼女とホテルに行ったワケではない。
俺が、職場の休憩中に、勝手に彼女に抱きついてしまっただけ。
気まぐれな彼女が、今日は、いや、今は拒まなかっただけ。
そうではないのか?
彼女が、気まぐれに抱き返してきただけ。
今は、嫌ではなかっただけ。
何を浮かれ気分になっているのだろう…
『えっ○なんて遊び』
そう簡単に言ってのける彼女に、俺が勝手に唇を重ねただけ。
Kissをしたくらいで、彼女の本心など分かる筈もない…
それでも…
俺は嬉しかった。
ただ、彼女を抱き締めてkissをした事が。
彼女の微笑みに、また逢えた事が。
いちいち理由をつけるのも、どうかとは思うが、彼女が職場に復帰してからの、最初のkiss…
なんだか、忙しい彼女が、もう俺の事など、どうとも思っていないのではないか?
そういう状況から、脱した気がした。
ほんの少しだけだが…
その日1日の俺の心が、たったkissだけで…
それだけで…
大きく変わった…
……………
でも…
彼女は…
いつもどおり…
俺との事…
楽しいのか…?
嬉しいのか…?
ただ…
彼女は…
小さく…
微笑むだけ…
……………
それから又、いつもと変わらない日々が過ぎていく。
暫くの間、職場の休憩さえ、2人きりになることもなかった…
電話もない…
メールさえも…
彼女が忙しいのは分かっている。
でも…
だけど…
……………
彼女は今…
何を思ってるの…?
俺を…
どう思っているの…?
知りたい…
彼女の…
心…
彼女の…
気持ち…
何故…
なんで…
俺は…
こんな事…
思うんだ…?
俺には…
愛する妻が…
子供という宝が…
あるというのに…
何故…?

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