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俺は、想いを巡らせた…
俺は…？
どうしてこんなに…？
彼女とkissしたいの…？
その先にあるもの、彼女の身体…？
少なくとも今、それはムリだと認識している。
妊娠し、病気の手術をし、ようやく出産して僅か数ヶ月。
育児をしながら、病気の治療をしている彼女。
そんな彼女を求めれば、彼女の身体に大きな負担がかかるに違いない。
そうなれば、彼女の持つ疾患が発症しかねない。
それ以前に、単純に俺と彼女が、それだけの時間を共有することなど、現実的に無理だ。
それでも俺は、彼女とkissしたかった。
彼女とkissをした…
その想いは…？
いったい…？
黙ってそれを受け入れた彼女…
………
駄目だ。
何も答えが出ない。
ともかく、彼女の赤ちゃんが何とか保育園に入れた。
勤務時間は少し短くはなるが、もうすぐ彼女は待望の職場復帰だ。
大切な赤ちゃんとの時間は減るのだろうが、収入など、色んな意味で彼女にとって、いいことであるのは間違いない。
俺も職場で彼女に会える。
喜ばしいことだ。
……………
彼女の職場復帰まで、あと数日になった。
俺は、待ちきれないかの様に、何度も電話しようか、それともメールをしようか、と迷った。
『もうすぐだね』？
それとも
『早く会いたいな』？
もうすぐ職場で顔を合わせるのが分かっているのに、忙しい彼女にそれをして何になる？
結局、俺は何もしなかった。
いや、出来なかった…
……………
その日がやって来た。
その朝、俺は例によって喫煙所で一服していた。
あとから分かったのだが、彼女は職場に菓子折を持って来ていた。
それを置いてから、彼女は喫煙所に現れた…
「お早ぅございまぁ～す」