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そう…
ほんの一瞬だった…
彼女は…？
彼女の反応は…？
そう思った。
彼女は何も言わない…
彼女の…
表情は…？
暗いから
だけではない。
分からなかった。
口を見ても…
目を見ても…
いいのか…
嫌なのか…？
だけど…
嫌なら拒める筈…
手を握っているだけ。
押さえつけているワケでも何でもない。
彼女は、嫌なことを拒めないような女（ひと）じゃない筈…
唇を重ねた後の僅かな時間、１分もなかっただろう、その間に、色んな想い、考えが駆け巡った…
嫌なら『嫌』って言えよ…
自棄（ヤケ）になっていたかも知れない。
何ヶ月もしなかった口づけ。
ほんの軽いものだが、やっとしたkiss…
ただ…
ただただ…
もっとしたい、そう思っただけかも知れない。
自分でも、よく分からなかった…
けれど俺は…
再び彼女に顔を寄せた…
彼女は…
避けない…
何も言わない…
手も握ったまま…
俺は…
確かめる様に…
………
彼女の…
魅力的な…
その唇に…
自分の唇を…
寄せた…
胸が高鳴った…
彼女の気持ちも…
分からないのに…
何も言わない…
それが…
答えなの…？
もう一度…
唇を…
重ねた…
………
「それじゃあね…」
「うん、じゃあね」
彼女は車から降りた。
「職場で待ってるよ」
「うん、待っててちょうだい(笑)」
彼女は、自分の車に乗り込んだ。
俺は、エンジンをかけ、車を出した…
お互いに手を振った。
彼女の…
気持ちが分からない…
じゃあ…俺は…？
彼女は…
まだ俺と…？
俺を…
異性と…？
俺は…
彼女と…
どうしたい…？
数ヶ月ぶりに、彼女と唇を重ねた、その感触を感じながら…