テキストサイズ

?…好き…?

第21章 出産間近…

又道を変え、彼女の元へと急ぐ…
何だか誰かに『行くな』と操られている気さえした。
ダメだ…
何処を通ってもスムースに進まない…
彼女には会いたいが、妻のことも気になっている俺は、ヤキモキしてならなかった。
どうにかレストランに辿り着いた時には、大分時間が経っていた…
もう彼女とのランチは殆ど出来ないと…
つまり、彼女にユニフォームを渡すだけになる、と諦めていた…
彼女に電話をした。
「ゴメン…なんか道混んでて…駐車場入ったけど…」
「何してんのよぉ~」
レストランに入ると、チビが例によって叱られていた。
それでも、やっぱり大分食事は済みかけている感じだ…
せっかく、彼女とチビに会えたのに…
ひとまず俺も注文し、半ば急いで食事する。
「チビちゃん真面目に食べてよ、そんなんじゃお母さん怒ってるじゃん、おじちゃんそんなの勘弁してほしいよ」
どうにかチビにも程々食事させると、彼女が言う。
「もう限界、お母さんおじちゃんとタバコ吸うわよ」
店を出て一服する。
「あそこの店ちょっと見たいわ」
買い物したいと彼女が誘ってきた。
家を出て大分経つが、彼女と会ってまだ、30分と経たない。
妻も気になったが、もう少しだけ…
「チビちゃんおじちゃんの車乗るか?」
「うん!」
重いお腹を抱え、苛つきながら食事していた彼女を、少し解放してあげたかった。
チビと手を繋ぎ歩き出す。
「おんぶ~」
しがみついてきたチビ。
「それじゃ抱っこだよ」
俺は笑いながらチビを抱き、車に向かった。
「それじゃあっちでいいんだね」
「うん、あの店で」
それぞれの車に乗り込み、店へと向かう。
幸い、というより、だからOKしたのだが、家に戻る方角にある店だ。
「おかあさんは~?」
「お母さんの車でちゃんと来るよ(笑)」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ