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第3章 一年前




母も病弱で部屋から出ない筈なのに。



「母は一体何処に行ってたのかしら?」



「つい最近、庭にクリスマスローズを植えたので、珍しいから見に行ったのではないでしょうか。」



クリスマスローズ…


確かお墓の近くにしかなかった。
でも母はいなかった。
気になってつい感情的になってしまい、

「母はいなかったわ、しかもお墓が一例なくっていくのよ!おかしいわよ。」




バンっ!!




民江がオボンをテーブルに叩き付け、震えた声で


「私と百合子様が言い争っているときに行かれたのでしょう。知りませんよ!
もういい加減にして下さいよ!

これ以上自分を追い詰めてどうするのですか?」



「!!!!!」



全身から怒りが込み上げているのが分かり怖くて何も言えなくなってしまった。



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