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第3章 一年前




「民江さん、今日は母と一緒に食べたいわ。呼んで頂けるかしら。」



「もう、奥様は済まされてますわ。今行ったところで刺繍の時間ですから、お邪魔になりますわ。」



「そう……」



気になるのと怖さが入り交じり、少し残念だなと思いながら民江を見ると相変わらず、淡々と作業をしていた。



一緒の家に住んでいるのに、もう何年も顔や声すら聞かない。


先程入り口から入って来たって、一体何処に行ってたのかしら?



ふと疑問に感じた。



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