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第3章 一年前




グシャっ!



紙を握りしめてはポケットのなかへ入れた。



紙にはかすかに"地"と書かれているような気がしたからだ。


「……」



門を見たので家に戻ることにした。



どれだけ外にいたか分からないが、冬の日差しは落ちるのが早く北風が吹いてすっかり寒さが増していた。




家に着くまで私も民江も無言だった。


何だか気まずい空気が流れていた。



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