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暗い少女は明るい少女?

第15章 修学旅行記

僕の想像とは少し違い、結句リアルなのに驚いた。

「意外とリアルなんだな。」と僕が言うと灰音が言った。

「もう少しかわいいと思ったのに。」   

「でもあれは可愛いよね」  

夏月が指差した方を見ると『眠り猫』の木彫像があった。

「可愛いけどあれって寝たふりでしょ。」

灰音が言う。
なんだかんだ話しながら僕たちは本殿に入った。
中でお坊さんの話を聞き、出る所でお守りが売っていた。
僕は紺とえんじ色のお守りを1つずつ買い、両親のお土産にした。

「おみくじがあるよ。」

すみれが声をかけた。
すみれの横を見ると、透明の箱の中に色とりどりの竜の絵が描いてある紙がたくさん入っていた。
僕と灰音、すみれと純、美奈の5人が引いた。

「やった!大吉よ!」 

すみれが嬉しそうにする。

「中吉か。まあまあね。」

そう言って灰音がニッコリとする。

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