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暗い少女は明るい少女?

第15章 修学旅行記

「私は末吉…。」と美奈。

「美奈はまだいいよ。俺なんて。」 

純が差し出したのには、
…凶。

「不吉だなあ。」

僕がそう言うと純が言った。

「そう言う柊一はどうなんだよ。」  

「僕は吉。」

僕はちょっと笑って言った。

「『旅行 連れあればよろし』連れってたくさんいるね。修学旅行だし。」

「何だよ俺だけか。」

純が口をとがらせる。 

「大丈夫よ。吉に転じるように結べばいいって聞いたことがあるよ。」

すみれが言う。

「いいものは持ち帰って良いって。」 

「じゃあ、僕は持って帰ろう。」

そう言っておみくじを折りたたみ学ランのポケットに入れた。

この時、僕は気にしなかった。純が凶を引いたこと。ただのおみくじだし、と。

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