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「筆箱なんかもあるよ。」

相沢さんがデニム生地で出来た筆箱を手に持っていた。
なるほど、デニム生地で出来ているということはこの筆箱は丈夫な素材で出来ているということだ。
希一に買ってやろう。
僕はそのデニム生地の筆箱を希一のお土産に買ったのだった。

「ここって映画のロケ地だったんだな。」

美観地区の川にかかっている橋の上に来た時、不意に如月がそんなことを言った。
如月が見ていたのは小さなポスターだった。
確か人気漫画を実写化した映画で灰音が好きな俳優さんが主役を演じていた。
僕はもう一度自分が立っているところを見る。
確かにこんな所走り回っていたっけ？
僕はそのシーンを思い出し、クスッと笑ったのだった。