
暗い少女は明るい少女?
第55章 純の話
黒い長い艶のある髪をなびかせた女生徒がフワリとステージに飛び上がってきた。
見間違えるハズがない。
灰音だった。
「柊一、私が弾くわ。」
「へ?」
「私なら弾ける。任せて。」
柊一は灰音ってピアノを弾けたっけ?と考えながら、困っていたのも事実なので大人しく従い、ステージ裏に引っ込む。
柊一は灰音の手が鍵盤の上に置かれるのを見た。
灰音は手首をしっかり上げており、手は卵の包むような形を取っていた
柊一は知っていた。
ピアノが上手な人の取るフォームだということを。
見間違えるハズがない。
灰音だった。
「柊一、私が弾くわ。」
「へ?」
「私なら弾ける。任せて。」
柊一は灰音ってピアノを弾けたっけ?と考えながら、困っていたのも事実なので大人しく従い、ステージ裏に引っ込む。
柊一は灰音の手が鍵盤の上に置かれるのを見た。
灰音は手首をしっかり上げており、手は卵の包むような形を取っていた
柊一は知っていた。
ピアノが上手な人の取るフォームだということを。
