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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

僕は翌日、学校へ行ったが何を言われてもうわの空だった。
その上、浮かない顔ときてる。
鋭い如月や幼馴染みの灰音が僕に何かあったに違いないと思い、心配してくれた。
しかし、今の僕にはそれが辛い。
人に話せるようなことじゃないのだ。

「ゴメン。話したくないんだ。」

僕が言うと僕の性格を理解している灰音は1歩下がる。
しかし、如月は違った。

「柊一、無理すんなよ。」

「無理なんかしてない!」

僕はつい大声が出た。
周りにいた学生たちが何事かと僕たちの方を見た。
僕はハッとした。
何で大声が…。
答えは単純だ。
昨日、僕自身が希一に言った言葉と同じだったから。

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