テキストサイズ

暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

しかし、僕は厄介だなと思った。
原因が分からないということは解決法が無いということだ。

「希一、本当に分からないの?」

希一は僕の方をじっと見つめて首を横に振る。

「宮城百合…」

希一が僅かながら反応した。

「お前が声が出なくなった原因。僕が思い当たるのはこれぐらいだ。あまり首を突っ込んでほしくないのは分かるけど、僕はこれでもお兄ちゃんだ。」

僕は希一を静かに見つめて言った。

「あんまり、無理はすんな。分かった?」

希一はコクンと頷いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ