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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

希一はずっと俯いていた。

「はい。」

ポカリスウェットを差し出す。

“ありがとう”

口の形で伝える。
僕は頷くと希一の隣に座り込む。
そして軽く弟の頭を撫でる。
希一は僕を見ると不思議そうな顔をした。

“止めろよ。兄さん”

いつもならきっと希一はこう言うだろう。
しかし、今日の彼は不思議そうな顔でされるがままであった。

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