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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

希一を診察してくれた医師は綺麗な女医さんだった。

「北条さんは身体表現性障害ですね。」

身体表現性障害…。

聞いたことがある。
いや、正確には読んだことがある。
小説だった。
確か…

「過剰なストレスに身体の方が悲鳴をあげて、普段ならなんでもないことが出来なくなってしまう症状…でしたっけ?」

僕が聞くとお医者さんは頷く。

「ええ。北条さんの症状は心因性失声と言います。身体表現性障害の1種なんだけど…。」

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