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暗い少女は明るい少女?

第51章 僕が好きなもの

僕は普段から人が居ない9号館の裏に行くと、座りこみ、ノートを見て、ため息をつく。
今になって気付いたが、ノートを持つ手が微かに震えている。
動揺したせいだろう。

「美奈、気味悪いと思ってなけりゃ良いけど。」

「美奈がどうしたって?」

僕は思わず叫びそうになった。
間違い無い。
純の声だ。

「…純、どうした?」

「どうしたって、偶然ここに来ただけだけど?」

ああ、この場所って僕だけじゃなくて純も好きだったんだっけ。

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