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暗い少女は明るい少女?

第51章 僕が好きなもの

灰音らしい。
優しくて、頭が良くて…。

「まあ、柊一のそういうお人好しは嫌いじゃないけどね。」

そういうハッキリしたところ、僕は灰音らしくて好きだった。


「なあに?コレ?」 

美奈がいきなり僕がさっきまで詩を書いていたノートを取り上げた。

「ちょっ、何するんだよ!返せよ!」

「見られちゃ、困るもの?日記とか?」

「違うけど、返せよ!」

美奈は面白がってノートを見た。

「…」

ああ、見られちゃった…。気味悪がられるかな。
僕は頭を抱えた。
そして、美奈が真顔になった瞬間、ノートを取り返すと走ってその場を離れた。

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