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暗い少女は明るい少女?

第39章 雪色旅行

「本当だったら新聞で大騒ぎになってるし、入館料高すぎて私たちにはちょっとムリじゃない?」

僕は灰音につられて少し笑った。

入館料は大人と大学生は別料金だった。

「大学生2人…」

「学生証はお持ちですか?」

僕はホッとした。
実家を出るとき、持って行くべきかどうかかなり迷ったのだった。
二人とも大学生料金で入館し、美術館に入りながら灰音は学生証を見せながら言った。

「受付の人、どこの大学か分かったのかなあ?」

僕たちの大学は私立大学である。
確かに県庁所在地名は大学名に入ってはいるが県と市の名前が別々だから少し不思議に思われたのかもしれない。

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