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無題

第4章 変化(前編)

嫌だと言うのに
気持ち良さそうな声が
郁也の耳を
刺激する。

離れ腰の雅樹の腰を
引っ張って密着させる。

郁也が止める気配が無いので
雅樹は諦めて
郁也にしがみついた。

みっともなく漏れてしまう声を
我慢しようとすると
口に指を入れられて
雅樹の口内は
郁也に
掻き乱された。

「ゃら…ぁ、んンッ…同ひ、とこッ…ばっかひッぃ」

「ここ嫌?」

「…ゃッ…は、ぁン」

「俺のって〝しるし〟つけていい?」

「…」

「嫌ならつけないよ」

そう言って
唾液まみれの首筋から
唇を離すと、
雅樹は離れる事を嫌がるように
しがみついてきた。

「雅樹君?」

「…ッ……」

言って、と
優しく耳元で囁くと
ピクリ
と震えた。

「ッ…つ、つけ…て…」

「何を?」

「しる、し…」

「どこに?」

郁也は意地悪く聞きながら
雅樹の首筋を舐めて、
鎖骨にキスをしたりを
繰り返す。

そのたびに
敏感に反応して
ピクピク
と動く雅樹に、
郁也は自身の昂りを
擦り付けた。

郁也の昂りを感じた
雅樹の腰は
無意識に動いて
いやらしく
おねだりしてしまう。

「あッはぁ…ん…俺の、体…ッんぁ、郁、也君…の物に、して…ッつ」

初めて見る
羞恥で
真っ赤に染まった
雅樹の表情と
過激な発言に
郁也は急速に
欲情を
駆り立てられた。

「小悪魔…」

ぼそりと呟くのと同時に
理性が
スッ
と遠退いてしまった。

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