
無題
第4章 変化(前編)
「途中から居なくなるから誘拐されたのかと思ったぞ」
カレーうどんをすすりながら
楽しそうに喋る勇治を横目に
飛鳥の隣に座る。
「雅樹は?」
「さぁ?」
「あれ、一緒じゃなかったのか…どこ行ったんだろ」
「あのさ、」
「何?」
「雅樹君も合コンに合流していい?」
「別に構わないけど、何で急に?」
「気が変わったらしい」
ふぅん
と納得したように頷いて、
南蛮定食をつつき始めた。
学食のチケットを買いに立つと
入り口で雅樹と鉢合わせになった。
郁也の後ろに
ちょこんと並ぶ雅樹を
数少ない女の子達がチラチラと見ているが、
雅樹は気にした風でもなく
話しかけてきた。
「言ったのか?」
「うん」
「やっぱ、ちょっと面倒臭い…はぁ…」
ぼそり
と独り言のように呟く雅樹は
無表情で
真意は不明だが、
多少強引に誘った手前
少し罪悪感を感じて
口を開く。
「来てくれたらご褒美あげるよ」
雅樹が怪訝そうに見つめてくる。
それでも絵になるのだから
顔がいいのは凄いと改めて思う。
「ご褒美?」
「そう」
「何くれんの?」
「え?…え~と…」
何も考えずに言ってしまったため
言葉に困り視線を泳がせる。
正直金もあまり無いので
悩み悩んでやっと出た言葉は…
「俺…を、好きに使っていい…とか?」
ブッ
と雅樹が吹き出して
今まで見たこと無い笑顔になった。
普段の雅樹を知っている人が
ざわざわとしているが、
雅樹は構わず笑う。
「それ何か俺に特あるのかよ?」
「え…無いかな?」
「まぁ、何か面白そうだしとりあえず合コンは行ってみるかな」
笑いをこらえる雅樹を見ていたら
何だか恥ずかしいような
可笑しいような
気分になって
一緒に笑ってしまった。
カレーうどんをすすりながら
楽しそうに喋る勇治を横目に
飛鳥の隣に座る。
「雅樹は?」
「さぁ?」
「あれ、一緒じゃなかったのか…どこ行ったんだろ」
「あのさ、」
「何?」
「雅樹君も合コンに合流していい?」
「別に構わないけど、何で急に?」
「気が変わったらしい」
ふぅん
と納得したように頷いて、
南蛮定食をつつき始めた。
学食のチケットを買いに立つと
入り口で雅樹と鉢合わせになった。
郁也の後ろに
ちょこんと並ぶ雅樹を
数少ない女の子達がチラチラと見ているが、
雅樹は気にした風でもなく
話しかけてきた。
「言ったのか?」
「うん」
「やっぱ、ちょっと面倒臭い…はぁ…」
ぼそり
と独り言のように呟く雅樹は
無表情で
真意は不明だが、
多少強引に誘った手前
少し罪悪感を感じて
口を開く。
「来てくれたらご褒美あげるよ」
雅樹が怪訝そうに見つめてくる。
それでも絵になるのだから
顔がいいのは凄いと改めて思う。
「ご褒美?」
「そう」
「何くれんの?」
「え?…え~と…」
何も考えずに言ってしまったため
言葉に困り視線を泳がせる。
正直金もあまり無いので
悩み悩んでやっと出た言葉は…
「俺…を、好きに使っていい…とか?」
ブッ
と雅樹が吹き出して
今まで見たこと無い笑顔になった。
普段の雅樹を知っている人が
ざわざわとしているが、
雅樹は構わず笑う。
「それ何か俺に特あるのかよ?」
「え…無いかな?」
「まぁ、何か面白そうだしとりあえず合コンは行ってみるかな」
笑いをこらえる雅樹を見ていたら
何だか恥ずかしいような
可笑しいような
気分になって
一緒に笑ってしまった。
