
身代わりH
第6章 *滴る水
リビングのドアが開いて誰かが出てきた足音がした。
「おっ!逆転ホームラン!」
それは晩酌しながら野球中継を見ていたお父さんの声で。
どうやらトイレに向かうところらしく、上機嫌で口ずさんでいる応援歌がドア1枚隔てた廊下に響いていた。
「-……」
どくん、どくん…
一気に熱の引いたあたしは体を強ばらせ、お父さんがトイレに入ってドアを閉めた音を聞いた。
-こんなとこ見つかったらどうしよう?
「-お兄ちゃん、あたし…」
部屋戻るね、と言い掛けて振り向こうとした時、あたしの一番奥まで埋め込まれていたお兄ちゃんの指がグイッと内壁を突いた。
「-ぁっ!」
さらに顎を掴まれ、強引に唇を塞がれた。
「-んっ!んぅ…っ!」
無理矢理振り向きながらのキスが苦しくて、抵抗することができない。
「おっ!逆転ホームラン!」
それは晩酌しながら野球中継を見ていたお父さんの声で。
どうやらトイレに向かうところらしく、上機嫌で口ずさんでいる応援歌がドア1枚隔てた廊下に響いていた。
「-……」
どくん、どくん…
一気に熱の引いたあたしは体を強ばらせ、お父さんがトイレに入ってドアを閉めた音を聞いた。
-こんなとこ見つかったらどうしよう?
「-お兄ちゃん、あたし…」
部屋戻るね、と言い掛けて振り向こうとした時、あたしの一番奥まで埋め込まれていたお兄ちゃんの指がグイッと内壁を突いた。
「-ぁっ!」
さらに顎を掴まれ、強引に唇を塞がれた。
「-んっ!んぅ…っ!」
無理矢理振り向きながらのキスが苦しくて、抵抗することができない。
