
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第13章 第三話 【むせび泣く月】 出逢いはある日、突然に
火龍のソマニというのは、身の丈も横幅も尋 若者は声を立てて笑い、その拍子にツとまた右肩を押さえた。
「やっぱり、骨がどうかなっているのかもしれませんね。とりあえず、応急手当でもしましょう。良かったら、私の家に来て下さい」
「いや、それには及ばない。助けて貰った上に、そこまでの迷惑はかけられない」
キョンシルの差し出した手に掴まって立ち上がり、若者は何故かまた頬を赤らめた。
「私はもう行くよ。本当にありがとう」
明らかに上流両班が常民(サンミン)のキョンシルに丁重に頭を下げた。その身分で人を区別しない自然な態度にも若者の人柄が窺える。
「やっぱり、骨がどうかなっているのかもしれませんね。とりあえず、応急手当でもしましょう。良かったら、私の家に来て下さい」
「いや、それには及ばない。助けて貰った上に、そこまでの迷惑はかけられない」
キョンシルの差し出した手に掴まって立ち上がり、若者は何故かまた頬を赤らめた。
「私はもう行くよ。本当にありがとう」
明らかに上流両班が常民(サンミン)のキョンシルに丁重に頭を下げた。その身分で人を区別しない自然な態度にも若者の人柄が窺える。
