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背中デ愛ヲ、囁キナサイ

第1章 暗闇ノ中デ


 あれは、僕が初めて本気で好きになった女の人との出来事だった。

 相手はふたつ年上の、見た目も派手ではない、普通にそこそこ綺麗な人だったと思う。

 初めて自分から好きになった恋の相手のその人と、僕は、体を重ねるということを覚えたんだ。

 体と脳と、共に感じる気持ち良さを知ってしまった僕は、その人に、その人の体に溺れてしまった。

 「アイシテル」なんていう、その人の言葉を鵜呑みにして。

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