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甘いキスを永遠に

第88章 最後の店

「終わったな」


「うん」


和室を見渡すと海が小さかった頃や、店での出来事が走馬灯のように頭を駆け巡った。


「なんかちょっと寂しいかも…
ここ思い出詰まってるし」


私がそう言うと元哉はゴロンと私の膝に頭を乗せ寝転んだ。


「麻実ちゃん、思い出はここにあるんだぜ」


元哉は親指で自分の胸を指した。


「ふふ、ちょっとそれキザな台詞みたい」


私がクスクス笑ったら元哉も笑った。

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