
好きな空間
第15章 別れと出会い
「何故、いつも口移しで小松原氏に水を飲ませていたのですか?」
「彼がそれを望んでいたからですよ。」
「彼が高血圧だったことは知ってましたか?」
「私は医者では無いので知りません、まさかあんなことになるなんて…」
「そうですか…
では、あの薬は誰が買ったのですか?」
「私では無いので彼だと思いますよ、まだ悲しみが消えていないのに尋問ばかりしないで下さい。」
「申し訳ありません、ただ事情を知りたかっただけですよ。」
お茶には手を付けずに帰って行った。
私は本当のことを話している。
