
雨の中の君へ。
第4章 星。
「タケル、長野詳しいの?」
さっきからナビも見ないで普通に走行している。
「うん。星を観に来るから。」
…何だかタケルがまたいつもと違う。悪態をついてこない。
運転する横顔がキレイだ。
車はどんどん山の方向へと向かってどんどん暗くなった。
1時間くらい走っただろうか…
白馬八方温泉という看板が見えた。
そこからまたさらに山の方向で…
ポツンと建ったコテージに着いた。
「…うわぁーー!!」
車から降りると、空は満天の星。私に星が降り注いでくる。
「まだ早いよ笑。手伝って。」
そう言って車の荷台を開けると大量の荷物。ヨウコさんもいる笑。
コテージは二階建てだ。一階にはキッチンとリビングダイニング。寝室は二階のようだ。
「さっきのホテルかと思ったら、鍵を取りに行ってたんだ。」
「うん。ホテルも良いかなーと思ったんだけど…」
聞いてて赤くなってしまった。
「やらしいこと想像しただろ笑」
「してないわよっ」
