
359°
第7章 芽生えた感情と嫉妬
このカップだって、誰が使ったか…
いやいや!
そんなこと、どうでもいいだろ!?
高藤さんが誰と付き合おうが…オレには…関係…
「あ、お風呂どうする?」
「えっ…」
突然話しかけられたので、オレは紅茶を床にこぼしてしまった。
「すみませんっ…」
「ああ、いいよ」
高藤さんがタオルを持ってきてくれる。
「…疲れてる?今日はもう寝ようか?」
「えっ…や、全然…大丈夫っす!」
「そう…でもやっぱり今日は早く寝た方がいいな。明日スタジオで練習するから、その時に教えてあげるよ」
「…あ、はい…」
オレは残念そうに呟いた。
