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【リレー小説】ルイーダの酒場 3


《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。


【登場人物】
ムト(盗賊→勇者)
パーム(マジシャン→魔法戦士)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
カズマ(忍者)

ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)

カネミツ(ダーマ神殿の大神官)
トムじいさん(ピチピチギャル)


http://otona-novel.jp/viewstory/index/37171/?guid=ON

11

パームは、姫に強い握力で握られた骨折れかけの手を、ぼんやりとして眺めていた。

「40でまだ姫か……イタイな」

二つの意味で『イタイ』と思っているパームに、

「パーム。何で即答しなかったんだよ」

ムトが残念そうに問うと……


12 「いや、姫様にはもっとふさわしい人がいると思ってな。それに実は最近、気になる人がいてな……」

パームはムトをチラッと見ながら言った。

「えっ、パームに気になる人が!? マジかよ! 誰だよ」

それを聞いたムトはニヤニヤしながら肘でパームをつつく。

13
「そっ……それはっ……」

パームがたじろぎながら、答えようとした。

その時――

「あらん、それは私のことかしらぁー?」

「っ、誰だっ!?」

突然の聞きなれない声に、一堂慌てて振り返ると、

ブルーのアイシャドーに、真っ赤な血の色の口紅。そして、パンクバンドもドン引きするほどのカラーファンデーションを、顔にパタパタとはたいている女……かと思いきや、

よく見たら……いや、よく見なくても、

その人物は『男』だった。


「んもーう。急に兵士にお願いされて連れてこられたから、お化粧をする暇もなかったわー……よし。これで完・成♪」

「なんだお前はっ! さては……王様をさらった魔物か!?」

ムトはすぐさま剣を向けた。

「んまぁっ、失礼な女ねっ! 私、どう見ても人間じゃないよ! それに、『兵士にお願いされて連れてこられた』って言ったでしょ。人の話をちゃんと聞きなさいよ!」

分厚い化粧をした男に怒られたムトは、しぶしぶ剣を納めた。

14
「んふふ。それにしても……あなた、ホントいい男ねぇ~」

分厚い化粧の男が、ツケマバッサバサの目で、バチンっとウインクを飛ばした相手は……

「ぐはっ!」

そう、パームだった。

痛烈なウインクを食らったパームは、
5のダメージをうけた!

「あなたがあまりにいい男だったから、『気になる人がいる』って言ったのを聞いて私、つい話に割り込んじゃった♪」

まるで獲物を見つけた野獣のように、血の色に塗りたくられた唇を、ベロリンと舌舐めずり。

ゾッとしたパームは、本能的に狙われていると素早く察知し、お尻の奥の入り口を、きゅっと締めて閉じきった。

「……ねぇねぇ。ところで変なおじさんは、一体何者なのぉ?」

レミファが無邪気に、厚化粧男をツンツン突っつきながら尋ねた。

「変なおじさんじゃないわよっ。たくっ……ここの世界の女どもは、失礼なヤツばっかりね。
そういえば、ウラユにも最初『おじさん』って言われたんだったわ。あのコ、元気なのかしら?」

「ねぇ、変なおじさんってばぁ」

「おだまりっ。それを今から話すから、ツンツンするのをおやめっ」

厚化粧男は、自分のことを話し始めた。
15 「私は黒井光邦。源氏名アーナル壺菊ていうドラァグクイーンなのよ。で、さっきからおじさんおじさんて、私まだ30前よ」

それを聞いたイワハシが、真っ先に反応した。

「うそだろ! どう見てもガチガチのクソ汚えおっさんじゃねえか!」

「なによ、あんたの方がどう見てもおっさんじゃないの。上から圧縮させた佐藤二朗みたいなツラしやがって、サンドバッグに見立ててボコボコにしてマトリョーシカみたいにしてやろうか」

「なんか、こいつちょっと強いわ。レミファ頼む」一撃で玉砕したイワハシは、レミファに助けを求めた。

「YO~、光邦とやら、おじさんと言ってごめんなさい。今までオカマとご縁がなぁ~い。これからあなたと前夜祭~」

なぜかラップバトル調だ。

「いや、私それについていく自信ないの。それに、まだこの雰囲気についてけないから」

「ねぇ、みんな。この人、思った以上にノリ悪いわよ」

「いや、別世界&初対面でのれるわけないでしょ! てか、私のことよりこの現状説明してほしいわよ! 私、このヒゲ男爵に無理矢理引っ張り出されてここにいるのよ。なんでこんな展開慣れしたのよ、私!」
16 ヒゲ男爵と呼ばれる兵士は、顔をボコボコに腫らしながら、「そちらの勇者さんが、他の惑星にいる光邦という勇者を呼んで来いとおっしゃったのでお連れしてお願いしようとしたのですが、お連れするまでかなり抵抗されまして、兵士である私までもこのような有様でして」と数滴の血を垂らして言った。

するとムトは、大きく右手を横に振りながら「ちょっと待て、俺が言ったのはヒロが持ってる携帯電話って機材に入ってる物語の話で、本当に光邦って名前の勇者がいるなんて思ってなかったんだ」とここにいる光邦とは、別のものだと話した。

「そんな話があるのか?」とパーム。

ヒロは携帯電話を見せる。

「ここに入っている他の星の話で、水戸黄門とかいうのがあって、みとみつくにとかいう勇者の存在がいた話で……」

「なんで、その話で私と断定出来て見付けられるのよ! 私、元々いた地球って所でも同じような感じで間違って見付けられて、勇者にされてんのよ! 体験を他の理由でカヴァーされてる身になってみなさいよ!」と光邦は怒鳴り散らす。

その後、光邦が別の惑星で起こっている話を聞き、ムトの平謝りで、とりあえず落ち着いた。
17
「まったく……。あっち(惑星)にも連れていかれて、こっち(アリアハン)にも連れていかれてで。私、一体いつになったら地球に帰れるのかしら」

光邦は、あちこち振り回されたり怒ったり暴れたりで、どっと疲れが出た。

18 「この人、相当、弱ってそうだな」

あわれんだムトは、ホイミを唱えた。

しかし、何もおこらなかった。

「もしかして、毒をもられてるんじゃなあい?」

光邦の青い目元をじっと見つめたレミファは、キアリーを唱えようとしたが、

「お待ちなさい。
毒については私、花嫁修行の通信講座で詳しく習いましたのよ。
いつだって、愛しいかたの最高の妻になれますの」

自信満々に鼻を膨らます姫に、レミファは治療を譲った。

すると

「さあ、パーム様。
誰よりも美しいこの私が更に光る瞬間、網膜のすみずみまで焼きつけてくださいね」

アリアハンの姫はパームにラブビームをおくると、城中の空気を吸い込み、

「ずずずずむずぅ………ぐがゅはーっ!」

光邦めがけて毒の息を吐いた。
19 どろつく気体が、光邦におそいかかる。

「あら、あなたの息、オイドの臭いがするわ」

光邦は懐かしそうに鼻をくんくんさせたが、その場にいた誰もが、いつかの肛門注入治療を思いだして顔をそむけた。

「ぐがぉーっ!」

まだまだ足りないと思った姫は、第二波を勢いよく吐き出す。

「長く息が続くのねぇ」

感心したのは光邦ひとりで、光邦のすぐ横にいたパームは身の危険をひしひしと感じた。

そのとき、カズマがシュタッと降り立った。

「これは毒! ならば、拙者におまかせなり。
忍法、おいかぜ!」

一陣の風が吹き、よどんだ空気はどこへともなくかき消えた。

「おのれチビ猿。私の邪魔をして無事でいられるとは思わないことね」

逆上した姫の顔色が、気味悪く変化していく。

「な、なんだ? こいつ、本当にアリアハンの姫君か……!?」

パームは、腰の剣に手をかけた。
20 不気味に唸りながら、姫の体がブキブキと音をたて、緑から黒へと変色し膨張していく。

「今だやれ!」

パームとカズマは、姫に襲いかかる。

「待て! 待て! 待てぇー!」

膨張中の姫が手で払いながら、止める。

「お前ら、ゲームを見たことないのか?
普通、完成型になるまで攻撃できんだろが」

「カズマ、イワハシ、喋ってる間にやっちまえ!」

三人が攻撃にかかる。

「待て、こらーっ! 話が違うぞエニ〇クス」

「関係あるか! ここはスク〇ェアエ〇ックスとは無関係じゃ!」

さっきまで見ていた王妃は、みるみるうちに肌が腐敗し、ボトリと床に倒れた。

すでに死んでいたようだ。

「なにがおこってんの!?」と光邦は、口直しにテヘペロの唇を奪っていた。テヘペロは、200Pのダメージを受けた。

兵士は膝をつき、頭を抱える。

「まさか、王妃と姫が……では王様は……」

ムトは兵士の肩を叩く。

「ここは、あの三人に任せていいだろ。ハヤテもいるし。俺とレミファと、この勇者さんで、王様を助けに行くぜ」

「え、私っ!?」

光邦は自身を指差した。

レスが上限に達しています。
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