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【リレー小説】ルイーダの酒場 3


《ドラクエの世界でみんなで冒険しよう!》


ドラクエの世界観でオリジナル二次創作をリレー小説で書いてみませんか?
ドラクエの世界観なら、どんな物語でもOKです。
ただしドラクエの世界を楽しむためにも脱線しすぎにはご注意ください。


《ルール》
*ドラクエ好きなら、誰でも参加OK
*初めましてなどの挨拶はなし
*基本は三人称(場合によっては一人称もあり)
*前の人の文章を読んで話を繋げる
*順番は決まってないので、被った場合は先に書いた人の文章を優先する。またはうまいこと繋げる。


【登場人物】
ムト(盗賊→勇者)
パーム(マジシャン→魔法戦士)
レミファ(遊び人→賢者)
イワハシ(商人→武闘家)
カズマ(忍者)

ヤス(魔物系YouTuber)
ヒロ(魔物系YouTuber)
サチ(ヤスの妻、ヒロの母)

トロル(テヘペロ)
はぐれ爆弾メタル岩(クランチ)
キメラ(つばさ)
ベビーパンサー(はやて)

カネミツ(ダーマ神殿の大神官)
トムじいさん(ピチピチギャル)


http://otona-novel.jp/viewstory/index/37171/?guid=ON

21 「あんたは、あの姫の毒ガスをまともに吸って生きてんだ。その超人的な耐久性なら力になる」

「いやいやいや、私、はじめっから勇者でもなんでもないのよ。別の世界で勇者と間違われて連れ去られたオカマのダンサーよ」

「ダンサーなら俺もスーパースターで経験はある。よし、レミファ、テヘペロ、行くぞっ!」

テヘペロはすでに、オレンジ色のコマンドになっており、テヘペロというよりヘロヘロになっていた。

「しょうがないわね」とレミファが、テヘペロに向かって「ベホイミ!」

テヘペロの体力が戻り、復活。それを見た光邦は「ええええーーーっ!!」と腰を抜かす。

「なんの魔法!? いや、この世に魔法なんてある? いや、あの姫もおかしいって」

化け物となった姫は、戦闘中というか、口論中だった。

「だから、流れがあるでしょ。私が完成型になったあと、なんか誰も聞いてないようなセリフをのべて戦闘開始じゃない」

「完成型になる前にボコボコにしたら、こっちが楽やろ!」とイワハシが拳を突き出す。

「それはわかる。このデスピサロ、お前らみたいなやつ初めてだ」

姫は、完成型前のデスピサロだった。
22
「あわわわっ……! やべぇっ、こいつはやべぇヤツぞっ!」

ヤスは恐怖でガタガタ体を震わせながらも、プロ根性で動画を取り続けている。

『独占スクープ! アリアハンの姫君は、実はアラフォーで、しかも完成型前のデスピサロだった!』というタイトルまで付けて。

「父ちゃん! 撮ってる場合じゃねぇよっ! ここはパームさん達に任せて、早く避難しようっ!」

「そうよ! あんた、登録者数や閲覧者数よりも、自分の命を大事にしなさいよ!」

オロオロのヒロと、ワタワタしながらつばさを抱くサチに、ヤスはイラつき、床にヒビが入るんじゃないかしらというぐらい、片足で強く踏みつけた。その大きな音で、二人をピタリと黙らせた。

「てやんでぇばろちくしょい! デスピサロが怖くて、YouTuberやってられっか! ていうか、俺達一家にも仲間のために何か出来ることはあるはずだっ! ヒロ、サチ、一緒に考えろっ!」

「と、父ちゃん……」

「あんた……」

『こいつ、何急に江戸っ子みたいな口調になってキレてんの?』と思うも、ヤスの力強い想いに、ヒロもサチも心を打たれた。

23
「これが家族の絆というものなんだね……」

ピノは柱の陰に隠れて、うるうると感動。

ムト達も先を急ぐ。テヘペロは、腰を抜かしたままの光邦をお姫様だっこして、一緒に走り出す。

「あらま。私、お姫様だっこなんて初めてよ」

光邦はテヘペロにハートをズキューンと打たれてしまった。

恋する乙女度が10上がった。


その間に、デスピサロは……
24 完成型前のデスピサロは、パーム、カズマ、イワハシたちの総攻撃によって、頭と両腕をもぎ取られていた。

「すげえよ、イワハシさんたち! これならイケる!」

しかしそう思ったのも束の間、デスピサロの腹からズモモモッ……と顔が二つ生えてきた。

「うっわ、気持ち悪っ!」

ヒロは顔を背ける。

「こ、これはすごい! 完成型のデスピサロを見られるとはっ!」

「父ちゃん、足が震えてるよ!」

「へへっ、ウ○コ漏れそうだぜ!」

すると、ヤスが実況しているYouTube動画の閲覧数が凄いことになっていた。
ヤスは震えながらも、増え続ける閲覧数、登録者数に大興奮していた。

「す、すげえぜ、すげえぜ、こんなの初めてっ……ああっ、漏れるぅぅぅ……」

その時だった、デスピサロの攻撃がヤスたちに向かって放たれた。


25 「こりゃ逃げるしかねぇよ、父ちゃんっ」

「ち、ちくしょーめ! たとえウ○コ、漏れようとも、真実をいち早く伝える! これがYouTubeの真髄だろー?
お前も、いっぱしのYouTuberなら、ウ○コのひとつやふたつ、盛大に賭けてみろってんだ!」

「いや、賭かってんのは、俺らの命だよっ!」

ヒロがヤスの手を必死にひっぱるが、ヤスはその場から離れようとしない。

「くそっ、間に合わないっ!」

不意をつかれたパームとカズマは、魔法と忍法でヤス一家にスクルトをかけまくった。
一家の守備力が、けたたましく上昇する。

そこへ、

「ピンチは、チャーンス!」

つばさを肩に乗せたサチが、手にしたフライパンを構え、テニス選手のように華麗にスイングさせた。

パッコーーン!!

見事、サチはデスピサロの攻撃をかわした。

「すっげぇ! 母ちゃんっっ!」

半泣きのヒロは、サチに抱きついた。

「やいっ、デスピサロ!
今度、うちの家族に手を出したら、その両口にハバネロぶちこんで、焼きこがしてやるからねっ!」

サチは震えながらも、エプロンのポケットからハバネロの塊を取りだした。
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「ぐががっ……!」

ハバネロの量に、デスピサロは酷く怯えている。

どうやら、激辛いのが苦手のようだ。

「……父ちゃんも母ちゃんもがんばってるんだ。俺だって、勝利のホームランを打ってやる!」

ヒロの攻撃!

「くらえっ、スマホのライト!」

ヒロは、スマホのカメラ機能にあるライトを付けて、デスピサロに向けた!

「ぐはは、そんなちゃちな光が通用するものか!」

ハバネロの恐怖でまだ怯えながらも、ヒロの攻撃をバカにするデスピサロだったが――

ピッカァーーンッ!!

目映い光が、デスピサロを襲う!

「ひいっ、まぶひぃっ!」

光は、間抜けな声が出ちゃう程眩しくて、デスピサロの上と下の両目をくらませた!

説明しよう。ヒロのスマホのライトは、通常のスマホよりも約50倍の光を放つのだ!
YouTubeの撮影の際、超暗ぁーい心霊スポットも撮影することもあるヤス達。だが暗すぎて、通常のライトでは照らしきれないため、ヒロがあの手この手でライトをいじくり、目映い光を放てるようになったという。
ちなみにこれは、相手の攻撃の命中率を下げる『マヌーサ』と同じ効果だ。

「パームさん達、今だっ!」
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 ところが――

「くうっ、まぶひいっ!」

「まぶひいまぶひいなりぃー!」

「目がっ……目がぁーっ! あぁーっ……」

ヒロのライトがどれ程かと、ついつい興味本意で見てしまったパーム・カズマ・ム●カのマネをするイワハシの、お三方も、目が眩んでしまったのだ!

はやてまでも、まぶひくて、ゴロゴロと転げ回っている。

「っ、お前らはバカかっ!」

28 イワハシはフラフラと、酔拳のように動く。

「目の前が太陽を直視した後のようになっとる……デスピサロどこだっ!」

微かに見えるシルエットを頼りに、岩をも砕く正拳突きを放った。

手応えはあったが、なにやらパリパリと音がした。

イワハシが攻撃したのは、王妃の椅子だった。だが、そこには……

ヒロが慌てて、イワハシに告げる。

「い、イワハシさん! そこにあるの、あなたがコンペイの塔から持ってきた卵ですよ!」

ずっと馬車の中では、抱きついて温めていたスカイドラゴンの卵。戦いの時は邪魔になるので、椅子に置いていたのだ。

大きな卵は、ヒビが入り、1枚ずつ欠片が剥がれ落ちていく。

「ピゥ」

中から顔を出したのは、背中に翼があるドラゴン……ではなく、どう見ても神社で見かけるような龍🐲だった。

卵の中から、1メートルほどの龍が出現し、宙に浮かぶと、イワハシの周りをクルクルと舞飛ぶ。

まるで、イワハシを親だと思っているようだ。龍はイワハシの体に巻き付いた。

不思議なことに、イワハシの目が見えるようになった。

「うお、見える、見えるぞ!」

目の前には、目を塞ぐデスピサロが。
29 こいつぁ、俺人生初の、超絶グッドタイミン!

「よし行け、イワハシさん!」

勝利を確信したヤスたちが、カメラをまわしつつ応援する。

YouTube画面一杯に、深呼吸で集中力を高めるイワハシがクローズアップされた。
閲覧者たちからも、イワハシコールがどしどし届く。

と、イワハシに巻き付いていた龍が「ピゥピゥ」と鳴き、襟元に顔を突っ込もうとする。

「やめんか、こら」

多少くすぐったく感じながらもイワハシは、デスピサロの急所に狙いを定めた。

バリバリ……!

なんと、イワハシの胸部が盛り上がったと思いきや、服が破れ、上半身裸に。

そこまでの闘志と筋肉がイワハシに!?

と、誰もが驚愕する。

が原因は、胸元に龍が顔を押し込んでいたからだった。

龍はそのまま、無防備な乳首に吸い付いた。

チュチュチュー

喉をゴクゴクと鳴らし、イワハシにしがみつく。

「まさか、俺って、乳が出るのか?」

「ピゥ」

龍は嬉しそうに、イワハシの乳首をペロロと舐める。

「かっわいいなぁ。ほら、もっと飲めよ」

王妃の椅子にかけたイワハシは、授乳を始めた。

それを見たヒロは頭を抱えて、叫んだ。
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「イワハシさんっ! 何してるんすかっ! 早く攻撃してくださいよ!」

「まぁまぁ、待て待て。今、可愛い我が子の授乳タイムなんだからさ」

「ピゥピゥ」

「そうか、うまいか」

「っ、パームさんっ、カズマくんっ!」

「クソっ、まだ目がチカチカするっ」

「ヒロ殿のライトはキョーレツなりねぇー」

「父ちゃん、母ちゃんっ!」

「しっ、しまった……! とうとう漏らしてしまった……!」

「もーう、しょうがない人ねぇー。でも私、あんたのそういうとこが好きで結婚したのよ♥️」

「さ……サチぃ♥️」

「ーーーーっ!」

バカしかいないこの状況になす術もなく、ヒロは手で顔を覆って泣き崩れるしかなかった。

だが、

「おいっ、どうしたっ!?」

何か異変が起きたのか、イワハシが突然慌てたように声をあげた。

ヒロが振り返ると――

「あっ……イワハシさんの龍がっ……!」

授乳した龍の体が、メキメキと大きくなっていき、

「グワァーッ!」

あっという間に、巨大な龍と化した!

レスが上限に達しています。
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